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[(3)睡蓮の花園を愛でる

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多鯰ヶ池の北側に広がる群落と遊覧船桟橋の廃墟(↓・左)。★を接写(右)  05:47 2021/6/6

 鳥取県では成因的には[湖]ですが、[池]の呼称が定着しています。その代表例が湖山池ですが、砂丘による堰止湖・ラグーンです。また、多鯰ヶ池(www.tanegaike.com/)は「約5万年前の大山火山の活動で噴出した軽石が覆って、水が浸透しなくなり山地と砂丘地の凹地が古砂丘によって堰き止められた山陰最古の堰止湖」と知りました。一方、周囲3.4km、透明度3.4m、最深部15.1mで、中国地方で最も深い池ともあります。なお、東郷湖・東郷池も公式「とっとり旅」では東郷池です。

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花が咲き始めた 06:44(左)。湖面に花弁が映る睡蓮の花 06:48(右)  2021/6/6

 50年余前の学生時代に、手漕ぎの貸しボートを多鯰ヶ池の東南辺りで漕ぎました。後年、砂丘トンネル付近から降りて、西南端の桟橋で、朱塗りの屋形船(屋根と座敷がある和船)に乗船し、周回した記憶もあります。その際、湖の複雑な形状にも興味を抱いたのですが、いつしか運航は中止になりました。
 ネットで検索をしましたが、「多鯰ヶ池・屋形船・遊覧船」の情報には接し得ていません。

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多鯰ヶ池弁天宮(お種弁天)の森の南東部 07:02(左)。魅せられて接写 07:05 奥は観光梨園(右)  2021/6/6

 堰止湖の多鯰ヶ池は、生活排水がなく、流入河川もありません。冬季の雪解け水が小さな渓流となり湖面に注ぎ、雨水を含め、伏流水を蓄えることで、透明度に優れると納得します。また、東北部の現在の出艇地付近は、砂丘同様のきめ細かい砂による砂浜になっています。気づいた際は感動しました。
 その多鯰ヶ池には、各所に睡蓮の群落が広がっています。但し、水位が上昇する冬季から春先は、睡蓮の葉が湖中に1m位は沈んでいます。湖の透明度が高いため、湖面から撮影することも出来ます。

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反時計回りに2周目 北側の群落は花園と化した 07:30 (左)。 アングルを変えて撮影 07:33(右)  2021/6/6

 平田市(現 出雲市)生まれの小生が多鯰ヶ池について書くなど、笑止千万です。実際、多鯰ヶ池での初出艇は、還暦記念でカヤックを始めて11年目シーズンの2020年10月25日(日)でした。非番だった当日は晴れ基調でしたが、風があり、海での出艇はダメで、湖山池でも白波があろうと困惑感を覚え、駄目元で訪れてみた次第でした。多鯰ヶ池は漣が寄せる程度で、初出艇を決めました。
 その後、多鯰ヶ池の四季を漕ぐと決め、1年余で13回の出艇を達成しています。
 今回の主題は、多鯰ヶ池の各所に広がる睡蓮の群落、睡蓮の花・水中茎などです。

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西南端の遊覧船桟橋の廃墟付近 07:46(左)。鏡の湖面ゆえ水中系も綺麗 07:50(右)  2021/6/6

 2021/5//3、多鯰ヶ池での漕艇中に、ファミリーカヤック中の男性と知り合いになり、後日、彼からのメールで「多鯰ヶ池で睡蓮の花が咲き始めた」と知り、5/15(土)にも出艇。この際は、群落にチラホラ咲き程度でした。

 日の出時間帯に出艇した6/6(日)は、約束していた娘から電話があり、4人を東北部の出艇地で合流し、多鯰ヶ池では初めてのファミリーカヤックを体験し得ました。

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魅せられ、漕ぐのを止めて感動を話し合う孫娘たち(左)。鏡の湖面に恵まれたファミリーカヤック(右)

 前シーズンに湖山池で出艇した際、二人乗り艇の前に座った小3の娘が「ジイジは漕ぐな!」と。約45分間、単独で漕艇した実力を評価し、次回は「一人乗り艇に単独で」と約束しました。
 勿論、出艇環境・風などを考慮してのことですが、この日は最良でした。夫婦が二人乗り艇、孫娘二人が各々一人乗り艇で、小生を含め、4艇5人のファミリーカヤックでした。
 写真の3艇は、米国Intex社の
CHALLENGERで、Amazon.co.jp等でも購入できます。ユーロ・円レートによりますが、業者カヤックでの体験カヤックと比べると、格安です。なお、ウィーンの業者が、小生が保有している同艇(一人・二人乗り艇)を用いていました。

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東南部の入り江に広がる群落を後にする家族(左)。小生は英国Bestway社の単独艇(右)  2021/6/6

 睡蓮の花は、2021/9/12(日)には、数は減っていましたが、綺麗に咲き誇る花を愛でることが出来ました。
 多鯰ヶ池の睡蓮の群落は5月下旬から9月上旬までの4か月程度の期間、朝の7時頃から昼過ぎまでの時間帯において、睡蓮の花に魅せられるカヤックとなります。
 かつ、複雑な形状の湖は、南側が丘陵(上がゴルフ場)で、崖・樹木が迫る地勢も楽しい限りです。愛称“ジャングル地帯”もあり、変化に富んだ漕艇が楽しめます。
 6~8月の休日、業者に予約をし、ご家族・仲間での体験カヤックをオススメします。勿論、自艇を持たれることも是です。機会に恵まれたら、ご一緒しましょう。
 多鯰ヶ池でのカヤックは安全性が高く、満開の花園になった睡蓮の群落が迎えてくれますよ。

 

追記)塩化ビニール製のカヤックであり、経年劣化は避けられません。ネットオークションで得た初代のBestway(英)WAVE LINE は11年目に廃艇としました。幸い、同社の後継艇 COVE CHAMPIONに出会え、一人乗り艇を保有しています。

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 鳥取県東部医師会報 2022年7月号 p.41-45 の原稿です。

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