悠々 カヤック:写真紀行
[(20)ベーニゲンで憩う]
15:33 Ringgenbergが遠のく(左上)。15:36 Bönigen着(右上)!下船し、見送り15:38 (下)
秋に結婚満50年を迎える夫婦の珍問答。「何故、スイスでカヤックをするの? 何かあったらどうするの?」「日本百名山、海外の名山に登る人がいる。スイスは湖で、海で漕ぐより安全」の返答。スイスはトラベルパスを活用し、2015年から5年間巡り、「ここで漕ぎたい」湖などが入力済の身でした。
宿は、自身のこだわりで、アイガー北壁が見える部屋に連泊し、単独行なので、約10㎏のカヤック一式を携え、インターラーケンを起点とする、時間・経費・体力面の点からは非効率な行程でした。
午前中、ルンゲルン湖でのカヤック(前号)を達成後、ブリエンツに戻り、同桟橋を14時40分に出航の観光船BRIENZ号の甲板で景色を楽しみました。ブリエンツ湖観光船は、9年ぶりの乗船でした。
同日は、天候が許せば、2回目の出艇を画策しての乗船だったのです。結果は自己評価で最上でした。即ち、目的地ベーニゲンが穏やかで、念願の同日2回目の出艇が叶えられたことです。
15:59 出艇記念(左上)。16:00 出艇適地(右上)。桟橋方向は公園の雰囲気 16:00 (下)
今回、、初めて、単独でのスイス行は、日々、自身にとっては20km基準のロングコースを設定していました。が、2日目の7/6(土)の際、後半に天候が崩れ、余分な力を要する漕艇を余儀なくされました。翌日は雨天模様で、筋肉疲労を感じていたので休息日とせざるを得なかったこと。さらに、その後も、安定した天候に恵まれず、結果、ロングコースの漕艇を止め、ショートコースの設計に至ったことで、「カヤック三昧の日々」の思惑が崩れました。幸い、スイス連邦鉄道の一日乗り放題券を格安で購入済出たので、降雨予報がない、未体験であった地を、趣味の「乗り鉄」を活かして、体験し得ました。
16:19西方向へ移動し、賑わう湖域へ(上)。16:19BRIENZ号がBönigenへと進む(下)
ブリエンツ湖のクルーズ船の運航本数は多くありません。が、幸い、下船したBRIENZ号が、インターラーケン・オストに着いた後、折り返しの出航で、ベーニゲンに来る様を見ることが出来ました。
界隈の湖面は、ブリエンツ湖でもっとも賑わう地です。夏休み前、平日の遅めの午後時間帯でしたが、想像以上のレジャーを楽しむ様子に出会いました。
自身はカヤックですが、SUPが目立ち、レジャー用の大きめのボートなど、憩う手段は多様多種でした。
7月9日(火)16:19:平日の夕刻ですが、賑わう様子は日本と異なる情景
ブリエンツ湖の南岸沿いに西南方向に漕ぎ進めました。途中、水浴に興じる家族、若者たちや、ゴムゴートで楽しむ人たちを目に留めつつ、のんびりした湖上カヤックを楽しめました。
16:23 最も賑わっていた湖域(上・下左) 家族連れ(下中)、水浴の人たち(下右)
ブリエンツ湖の西南域をSUPで、荷物を載せ、北上する女性たちは、ハテ、何処へ? 日本では見かけない光景でした。
日本でもSUPが普及しつつありますが、当地では定着し、カヤックを凌駕しているとみました。
16:27 SUPを楽しむ方たちとの出会いが多い。ブリエンツ湖の南西端湖域
到着した翌日に出艇した界隈まで漕ぎ進めました。即ち、ブリエンツ湖の西南端、インターラーケンの市内を流れるアーレ川の起始部界隈(1月号に掲載)です。
初出艇した地は、緑が多い、静寂な環境で、湖岸で戯れる若者たちの声以外は、ベンチにたたずむ成人やジョギング、自転車の方などを目にする程度でした。
しばし環境に浸っていたら、 背中方向から、蒸気機関車を思い出す警笛と、列車走行音らしきが聞こえて来ました。
3日前に初出艇した湖域:16:36(上)。16:38出艇地(枠内)の雰囲気(下)
船首を音がした方に向けると、外輪船が遠方からインターラーケンに向けて、近づいていました。航路の支障にならない湖域で、自艇を漂わせつつ、近接するのを待機しました。
けたたましい警笛、外輪船特有の音は写真では示し得ません。
外輪船レッチベルグの組写真は、自身が撮影した動画を基に構成しました。
懐かしい蒸気機関車の警笛とエンジン音:優美な蒸気外輪船Lötschbergが近接(連続写真)
ザ!湖上の蒸気機関車!
けたたましい高音の音を聞いている限り、昔懐かしい蒸気機関車の警笛類似でした。ブリエンツ湖の崖に反射し、響きます。是非、お聞きください。加えて、ガシャガシャと、騒々しさを感じる走行エンジン音ですが、姿を見れば、優美な外輪船!(youtu.be/JaPIZo26xgk)
ブリエンツ湖の湖上・カヤックに居て、マサカの貴重な遭遇に恵まれました。16:45
外輪船は、この後アーレ川に入り、鉄道駅と連動したインターラーケン・オストの桟橋に着きます。
スイス政府観光局に以下の解説がありました。「ベルナーアルプス山麓、インターラーケンの東にある深い青緑色の水をたたえる神秘的なブリエンツ湖には、鉄道開通より早い1839年に始まる歴史を誇る伝統の湖船が運行しています。1914年に造船されたベルエポックの時代を彷彿させる蒸気外輪船 レッチベルグLötschbergでのノスタルジックなクルーズ・・・」。
_/ _/ _/
今回の単独スイス行で、カヤック三昧の目論見は見事に崩れました。2015年から初夏~成果に訪れた4年間、ほぼ好天に恵まれていたことで、20kmベースの(自身にとっては)長距離コースを連日設定していましたが、期待に反して、天候不順と言える降雨が目立ち、3回の出艇に留まりました。
今後、10km程度までに留める漕艇コースを再設計し、臨みたいと願っています。
さらに、サン・モリッツに連泊し、午前中は山歩き主体で、夕方に3つ連なる湖でのサンセット・カヤックの念願もあります。
後期高齢の身で、果たして実現するでしょうか。
妻談「日本にも漕ぐに良い湖がありましょう」で、許可が得られないかもしれません。マイカーで出かけて、奥津湖、音水湖(宍粟市)などでも漕ぎましょうか・・・・。
_/ _/ _/
◆ 鳥取県東部医師会報 2025年5月号掲載予定の原稿です。