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[(2)浦富海岸沖の日の出

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沖合から眺める網代(左)。日の出間近の東方向:N菜種島、★網代埼灯台(右)  2020/5/23  04:28

 湖山池のSunrise Kayakを体験した後、浦富海岸での日の出カヤックの機会を意図していました。絶好の天候に恵まれたのが2020年5月23日(土)で、幸い非番でした。前夜に準備を整えて就寝しましたが、子どもの遠足・旅行前夜と同レベルで、早くに目覚め、予定した時刻より早くに自宅を出発。網代漁港の北西隅の定番地で、薄暗い中で艇を整え、出艇しました。
 事前に重宝している
専用サイトで、日の出時刻と方角を確認済で、菜種島海域からの日の出を狙いました。千貫松島の沖合まで一気に漕いで、日の出を待ちました。

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浦富海岸沖の日の出 3分毎の撮影 04:53 (左)、04:56 (中)、04:59 (右) 2020/5/23  N菜種島

 予報は無風に近い快晴でしたが、若干のうねりは致し方なく、水平を保っての撮影には若干苦労しました。日の出まで時間があり、東に流されては、西へ艇を戻す漕艇を繰り返しました。とは言え、暇でした。で、揺られつつ動画も撮影し、ノンビリ過ごし、日の出を待った次第。

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浦富海岸沖の日の出 05:01 (左)、05:03 (右)  2020/5/23  N菜種島 半島部は羽尾鼻

 動画は数点撮りましたが、05:01(1分27秒)の動画をご紹介(You Tube)します。
 解説文「間もなく満70歳の身で、人生で初めて、日本海からの日の出シーンを体験した。山陰海岸ジオパークエリアの中心地である浦富海岸の主要地である網代漁港から出航し、千貫松島沖合から菜種島を眺める位置でカヤックを予想外のうねりに委ねつつ、撮影をした。うねりのため海岸の岩礁地帯は波が砕け散るため、洞門・洞窟巡りは止めた。またの機会に・・・」

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浦富海岸沖の日の出 05:07 (左)、05:11 (右)  2020/5/23  N菜種島

 実は、この時まで約10年間、ライフジャケットは着けずの出艇でした。わが彼女は過去に日本海で出艇した際の写真を見ていたはずです。が、この日の動画を見て「アナタ!ライフジャケットを着けなさい!」と、カミサマの強い口調で仰せになりました。かつ、「父の日が近いから子どもたちにプレゼントしてもらったら」とも。が、その日まで待てません。翌々日に注文しました。なお、カミサマには、ライフジャケットは海限定で、湖山池・湖山川での出艇は除外してもらいました。「日本海での出艇では能登半島まで流されるので、捜索が大変だ」との由。

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浦富海岸沖の日の出 05:19 (左)、朝日に照らされた いがい島 05:20 (右)  2020/5/23 ★網代埼灯台

 以前、マイカーにシートベルトはありましたが、煩わしくて装着しませんでした。交通違反扱いされ、かつ、未装着の場合に警告音が鳴るようになって以降、致し方なく装着をしていますが、本音はコマッタです。わがカヤックを日本海で漕ぐ際は、天気予報(前日からの好天、弱い南風の午前中など)を勘案し、安全確認をした上でのことです。が、しかし、今でも読めないのが、日本海特有のうねりです。
 また、通常、夏季の日本海は午後になると(陸地の気温が上がり、上昇気流を生むことで)海からの風(海風)が吹き易く、結果、波が寄せるため、岩場近くでの漕艇が危険になります。
 何せ、ゴム(塩化ビニール)製のカヤックなので、岩場で傷つき、空気漏れを来したら、非防水のカメラが濡れますし、帰還に難渋します。
 要するに危険要因を知って、それらを回避する安全な出艇が最重要です。「一人で怖くないですか?」の質問を少なからず聞きます。が、怖さを知るがゆえに、一人が安全なのです。海の怖さを知らない人を伴うことこそが危険要因となります。

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艇を海岸に寄せつつ浦富海岸沖の日の出:菜種島を望遠撮影5:22 (左)、5:25 (右)  2020/5/23

 山陰では西から東方向に流れる対馬海流を考慮し、離岸流を来す地形にも留意を怠りません。この日の日の出カヤックも艇が、気づくと東方向に流され、艇の位置を調整すべく再三再四漕ぎ戻しました。
 日の出は、陽光が強いので、即、肉眼では直視できなくなります。カメラのモニター画面を見ての撮影を繰り返しつつ、復路の準備をしました。即ち、艇を海岸に近づけました。太陽の位置が変わります。

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日の出を堪能した復路:岩燕洞窟(左)、千貫松島 (左中)、網代港・駟馳山 (右中)、漁港の朝日 (右)  2020/5/23

 うねりがあり、岩場に波が寄せ、砕け散る様子を見て、洞門・洞窟巡りを止めて、出艇地に向け、景色を眺めつつ、沖合を漕ぎました。余韻に浸りつつ、出艇地を過ぎて、網代港に内でも漕ぎ、早朝に賑わう漁港の様子も体感して、艇を上げました。全1時間30分の記念すべきSunrise Kayakとなりました。
 [日の出・日の入マップ]で作成した資料を添付しました。海流に流され、いがい島と鴨ケ磯の間付近
で艇を海岸に近づいた漕艇コースでした。復路は、再度沖合に出ていがい島を迂回した次第です。

想定した日の出の位置(矢印) 気づけば流され、いがい島の沖合で日の出 2020/5/23

 さらに、日本気象協会(tenki.jp)で検索し、2020/5/23の気象情報を再確認しました。
 日の出時間帯は快晴で、風は「静穏」など、好条件に恵まれた備忘録記録です。但し、うねりに係る情報はありません。

 なお、海天気で、鳥取県内の海のスポット天気予報も趣味的に見ることがあります。
 馴染みのない潮汐、波シミュレーター、沖合の波、海水温、潮流を、鳥取県東部では、因幡網代港、岩戸漁港など、或いは、白兎海水浴場、浦富海水浴場、羽尾海水浴場、東浜海水浴場など、さらに、城原海岸、陸上海岸、竜神洞などの景勝地について見ることができます。
「日本海は怖い」は、小生の本音です。カヤック出艇に際し、絶好の天候と見て、海を見ると、白波が海岸に寄せてき抱ける様を見て、転進し、湖山池北岸、多鯰ヶ池で出艇したこともありました。
 日本海でのサンセットカヤックの願望もありますが、達成し得ていません。一方、瀬戸内海北部や小豆島海域では、日没時間帯に凪の海となり、秀逸なサンセットカヤックの体験はあります。
 今後も安全第一で、慎重に出艇の是非を決めます。

 

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 鳥取県東部医師会報 2022年5月号 p.33-38 の原稿です。

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